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責任感希薄な浜田市長
   別府市は、平成20年、小規模校解消を名目に、野口小学校を北小学校に統合することを議会に提案しました。ところが、海岸線では津波被害が想定されているにもかかわらず、議会の多数が賛成し移転が実行されました。
 実は、統合問題を検討するため、平成17年1月24日に「別府市立野口・北小学校統合検討校区委員会」を設置し、平成18年3月に答申書が市長に提出されました。
この検討員会は次の事柄について協議しています。
  1. 通学路について
  2. 災害時の安全面について
  3. 校舎について
  4. 立地環境について
  5. 教育環境について
 答申書では、地震や津波など災害について次のように記述しています。
「北小学校が校地となった場合、被害としては、別府湾の海面、堤防等の海岸状況から学校敷地内に深さ1m以下の浸水が想定されることが心配される。校舎が、運動場から1m高い場所に位置している関係上、深さ1m以下の浸水では校舎内の浸水は免れる。
管理棟は3階建て、教室棟は4階建てであるので、最上階に避難することで当面の危険は回避できると考えられる。」

 答申書では、敷地に約1mの浸水があるが、校舎が高い位置にあるため児童の安全確保ができるとしているのです。
 津波が学校の敷地まで来ても、避難すれば大丈夫と判断した検討委員会、その答申通り実行した市長や教育長の考えは理解できません。その理由は後で述べます。それにもまして、津波被害が想定されている海岸線に、学校を統合することに賛成した議会の責任は極めて重大です。

 ところで、このような重大な問題を決める検討委員会に提出された資料では、「東南海地震の津波高は2、5m程度」となっているのです。
 それでは、地震調査委員会や大分県が「東南海地震」の発生確率をどのように見ているか次の資料をご覧ください。
 最初に東南発生確率について見てみます。


地震調査研究本部 地震調査委員会
画像をクリックすると大きな画像へジャンプします。(別ウィンドウ)




画像をクリックすると「緊急地震速報デジタルなまず:地震が発生する確率について考えましょう」の記事へジャンプします。(別ウィンドウ)
引用元:緊急地震速報デジタルなまず http://www.jjjnet.com/

 実は、東日本大地震の発生源となった「宮城県沖地震」について、地震調査委員会は次のように発生確率を発表していました。


画像をクリックすると「宮崎県ホームページ:地震調査委員会の発表内容を教えて」の記事へジャンプします。(別ウィンドウ)
引用元:宮崎県ホームページ http://www.pref.miyagi.jp/

 宮城県沖では、30年以内の発生確率99%の地震が、3月11日に発生したのです。この事実から見ても、東南海地震はいつ発生しても不思議ではないのです。その時、別府市は、こんなに早く地震が発生するとは「想定外」だったと弁明するのでしょうか。

 別府市は、「東南海・南海地震対策」で、津波の特徴を次のように説明しています。
 津波の特徴

  • 第1波は、地震発生後約90分で到達する
  • 津波は、50〜60分間隔で何度も来襲し、少なくとも5〜6時間は異常な潮位変動がみられる。
  • 津波は、河川等を遡上し予想津波高が数倍になることがある。
  • 津波高が最大になるのは第2波で、その到達時間約140分となる。
  • 最大津波は約3,0mと想定、しかし、過去最高潮位面と重なった場合5.3mとなる。
 別府市の資料によれば、別府湾の最高津波高は5、3mと想定しているのです。なぜ、検討委員会に津波高2,5mの資料が提出されていたのか理解できません。別府市が「東南海・南海地震防災対策」として作成した資料が、検討委員会に配付されていれば違った答申が出ていたかもしれません。
 しかも、この対策資料の位置づけは「本対策は、別府市の職員及び防災関係機関等に周知し、市民、事業者の理解を得ながら、本市の防災対策に係る各主体が連携し、協力して熟知に努める、」としているのです。これでは、別府市に不都合な資料は開示せず、都合の良いものだけを市民に提供していると批判されてもしかたの
ないことではないでしょうか。
 次に、「津波想定高に対する海抜による町内該当表」から浸水予想地域を見てみます。


津波想定高に対する海抜による町内該当表
画像をクリックすると大きな画像へジャンプします。(別ウィンドウ)

 中央小学校付近は、北浜一丁目、2丁目、3丁目、南的ヶ浜、北的ヶ浜、弓ヶ浜、京町の全部又は一部が浸水すると想定されています。
 津波の影響は中央小学校だけの問題なのでしょうか。
 次に、他の小学校を見てみます。
学校名 海抜
別府中央小学校 3,7m
南小学校 4,7m
亀川小学校 2、7m
春木川小学校 17、7m
上人小学校 26,5m
*海抜については国土地理院のデータを使用
 津波被害が想定される学校として、中央小学校がよく取り上げられます。しかし、海抜から見れば、「亀川小学校」が、津波の影響を一番受けやすいことが分かります。 また、南小学校も津波の影響が十分考えられる場所に位置しています。しかも、南小学校は「別府〜万年山」の活断層に近くこの地震の影響も危惧されているのです。
さて、東南海地震の津波について市長はどのような考えを持っているのでしょうか。
6月議会の、私の質問に対して、市長は、中央小学校児童や教師の安全確保に対して次のような考えを述べています。
 質問=中央小学校の児童や教師の安全を確保するには、旧野口小学校に再移転させるなどの抜本的な対策が必要。東南海地震の発生確率を見れば、早急な決断が求められている。
 答え=当面は避難訓練や避難経路の設定などに取り組む。将来的には移転を含めしっかりした対策が必要
 議論でも分かるように、市長の答弁からは、地震津波に対する危機感や、移転をさせた責任を感じることはできません。しかし、ここで忘れてならないのは、多くの保護者が移転に反対する中、強硬に移転したのは市長や教育長なのです。
 また、敷地が1m程度浸水するが、校舎に避難すれば大丈夫と、答申を出した検討委員会の責任問題もあらためて問われそうです。
 市長が早急にしなければならないことは、中央小学校を一日も早く安全な場所に移すことではないでしょうか。
 終わりに、議第20号 別府市立学校の設置お呼び管理に関する条例の一部改正についての採決結果をご覧ください。

出席議員
首藤 浜野 内田 泉 河野 江藤 三ヶ尻 永井 清成 山本
堀本 野田 野口 池田 松川(峰) 平野 黒木 吉富 猿渡 萩野
国実 市原 乙刀@松川(章) 荒金 原田 加藤 穴井

統合に反対した議員
泉 武弘 野田 平野 猿渡

中央小学校の安全確保問題についてはこちらの動画でもご覧いただけます。

以前の議会についてのレポートはバックナンバーからご覧下さい。

 
 
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