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市議会レポートバックナンバー
   
平成19年第3回定例会
     (平成19年9月5日〜20日)

別府市の地震対策は大丈夫か

9月議会で「地震対策」について質問しました。
地震対策は、私たちにとって大変大事なことなのです。
私たちは阪神、淡路大震災から何を教訓として学んだのでしょうか。全国民が大地震に戦慄を感じ固唾を呑みながら、次々に映し出される地獄の惨状を見たものです。
あれから12年、私たちは地震に対してどのような備えをしてきたのでしょうか。皆さんの気持ちの中で地震はすでに遠い思い出となっているのではないかと危惧しています。
地震は絶対に発生します、ご一緒に考えてください。

以前の議会についてのレポートはバックナンバーからご覧下さい。
 

これは阪神、淡路大地震の写真です。

  
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最初に、大分県の地震災害記録を見てみます。

大分県の活断層
別府〜万年山断層帯の調査を終えての資料から

 

次に、今後の地震発生についてみていきます。
大分県は平成10年から15年にかけて活断層の調査をしています。


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調査よると、別府〜万年山地溝全体の活断層が一度に動くとは考えにくい、しかしながら、5つの断層帯のそれどれが動く可能性は否定できない。
それどれが動くと仮定して、一般に用入られている式で計算すると、
マグニチュード7,2〜7,5規模の地震が発生する可能性が考えられる。
その際には、大分県の地形や地盤の特殊性から見て、地震の揺れのみだけでなく、軟弱な地盤の液状化海岸地域の水没、津波。火山山体の崩壊といった現象が発生する可能性がある。
一方、大分県中部地震「6,4」と同程度の地震については、地表に断層のずれが表れないため活動暦が把握できないため、将来の地震発生の予測は困難です。
この規模の地震は別府〜万年山断層帯のどこでも常に発生する可能性があると考えておく必要があるでしょう。と分析しています。
最近では、
「6月6日午後11時42分、マグニチュード4,9の地震があり、7日にも同程度の地震がありました。」

震源地は6日が「亀川浜田町付近」「7日が上人西町付近」と発表されました。多くの方が地震の恐怖を実感したのではないでしょうか。

これからは、地震に対する建築物の強度を見ていきます
地震のとき、別府市では避難場所108ヶ所決めています。
避難所108ヶ所は次のとおりです。

避難所を類別すると

  1. 教育施設         67ヶ所
  2. 児童福祉施設        6ヶ所
  3. 温泉施設          1ヶ所
  4. コミュ二ティーセンター   2ヶ所
  5. 公園、グランド      32ヶ所
合計108ヶ所のうち建築物は76ヶ所となっています。
各施設の内容や耐震強度については次の表をご覧ください。

別府の避難所

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避難所108ヵ所のうち、建築物76ケ所の耐震強度は42%しかありません。現状の耐力では2次災害に巻き込まれる危険があります。
また収容人員794,443人に対してトイレの数が783しかありません。また身障者トイレが65と少ないことが分かります。
避難所の中には、北部地区公民館や上人が浜公園、北小学校のように、津波が危惧される海岸線に避難所の指定をしているところがあります。
怪我人の受け入れ施設として、救急告知病院「12の総合病院、ベッド数2694」が指定を受けています。18年度に救急患者搬送に伴う医療機関の受け入れ拒否件数と回数は次のとおりです。

  • 救急出動件数    5,281件
  • 搬送人員      5,040人
  • 受け入れ拒否件数    553件
その内容は
  1. 急患処置中     131件
  2. ベッド満床      73件
  3. 専門外       124件
  4. 医師不在        52件
  5. 手術中        10件
  6. 処置困難        58件
  7. 理由不明       36件
  8. その他         69件
計=553件
受け入れ拒否回数は次のとおりです。
2回=78件   3回=27件
4回=4件    5回=1件
急患処置中やベッド満床、専門外などでの拒否は仕方ありませんが、怪我人受け入れは大変深刻な問題です。
今後、救急告知病院だけでなく医師会「別府市外を含む」と連携して解決に当たらなければならない重要な課題です。

次に幼稚園、小学校、中学校の耐震強度についてみていきます。
16の幼稚園に550名の園児と小中学校に8,628名の児童がいます。


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幼稚園には12の棟数がありますが、耐震強度のある建物は41,67%となっています。


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小学校には32の棟数がありますが耐震強度のある建物は50%となっています。


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中学校には22の棟がありますが耐震強度のある建物は54,55%となっています。

 

次に保育園を見てみます。

市内には、6箇所の市立の保育所があります。
1」 中央 2」あけぼの 3」平田 4」内竈
6」 鶴見 6」朝日
6箇所のうち2箇所だけ耐震強度があります。

他に、19の私立保育園があります。
1」 隣保館 2」さくらんぼ 3」聖人 4」 亀川
5」鉄輪  6」朝見 7」こばと 8」餅が浜
9」石垣  10」青山 11」南須賀 12」弁天
13」あおば 14」友愛 15」ナーサリーみにふう 16」山の手 17」境川 18」野口 
19」春木 
19保育園のうち、新耐震基準で建築されたのは
4保育園のみです。他の15保育園の耐震診断はしていません。

次に老人ホームを見てみます。

老人ホームは
1、養護老人ホーム3箇所
扇山、紅葉寮、シルバーホーム春風、定員合計170名
2、特別老人ホーム7箇所
一燈園、石垣一燈園、静雲荘、茶寿園、ナーシングホームはるかぜ、和幸園、泰生園、定員合計438名
3、経費老人ホーム6箇所
一燈園、閑話園、別府石垣園、福寿園、ケアハウス楼蘭、ケアハウス恵幸園、定員合計300名 
4、 有料老人ホーム9箇所
愛の里サンビラ、海南荘、ハートピア別府、はぴね別府流れ川、ケアホーム偕楽園、はぴね別府亀川、石垣一燈園、ゆうゆうの里白雲山荘、バーデンハイム楼蘭。定員合計442名
施設数25、定員1、350名、耐震診断をしていない施設9箇所、新震基準以前の建築11となっています。
以上のことからもお分かりのように地震に対する建築物の強度が低いことがお分かりいただけたと思います。
次に、高齢者や外国人居住者、障害者についてみてみます。
外国人居住者は9月4日現在で3,431人います。

 

外国人居住者に対して、情報伝達や避難誘導等が特に大事なことです。
障害者はいろいろな障害を持っている人がいます。
歩行障害、言語障害、聴力障害、視力障害、寝たきりなどの人がいます。障害者に対しては、地震情報の伝達や避難誘導で特別の対策が必要です。
例えば避難所に行ったとしても、障害の種類や程度によってトイレやベッドなどが異なるなど対応の難しさがあります。

次に、高齢者を見ていきます。

65歳以上の高齢者でひとり暮らしをしている方は6,142人です。校区別では、南校区が607人で一番多く、次いで青山校区の489人となっています。
一番少ないのは大平山校区の193人となっています。(東山は除く)


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以上のことからお分かりのように、市や民間の施設で、地震に対する建築物の強度が不足していることが分かります。
また、耐震診断をしていない施設も多く見られました。
一人暮らしの高齢者や障害を持っている人、外国人居住者などに対する地震対策も大変重要な問題なのです。
次に地震履歴についてみて見ます
平成8年から19年8月までに発生したマグニチュード4以上の地震は86件です。
4クラス=14    5クラス=36件 
6クラス=27件   8クラス=1件
明治以降、わが国で100人以上の死者、行方不明者を出した地震、津波
発生件数 19件 そのうち12件が津波を含む
死者、行方不明者総数=159,030人

次に、最近あった遠地地震を見ます。

別府市は、平成17年3月に「別府市防災計画」を作っていますが、地震の時、計画通りに対応できるのでしょうか。多くの方が防災計画を理解して、地震に対する備えをしているのでしょうか。しかし、過去の地震履歴でもお分かりのように地震は必ず発生するのです。

別府市が責任を持って、地震対策として取り組まなければならないことは

  1. 公共施設の耐震補強工事を進める
  2. 民間の耐震補強工事を指導し進める
  3. 耐震診断の補助金を増額する
  4. 耐震補強工事に対する融資制度を創設する
  5. 障害者、高齢者、外国人居住者への地震情報の提供や避難誘導方法の整理と避難所の整備をする
  6. 耐震水槽を増設する
  7. 自治会や組織と連携して防災強化を図る
  8. 自主防災意識の向上を図る
  9. 防災訓練を強化する
  10. 他の地域や組織と連携強化を進める
  11. 食料、水、医薬品貯蔵のための核施設を造る

終わりに、別府市の防災計画の中で津波や高潮災害対策についてどのように記述されているか見てみます。
津波、高潮災害対策

津波災害の概要
  本市に関わる県下に影響を及ぼした津波の履歴を参考にするとともに、国及び県による地震に関する調査、研究結果から津波の発生想定を行い、これに基づき総合的な津波災害の対策を講じる。
1.県下に関わる津波
  近年、県下において大きな被害を及ぼした津波の発生はないが、次の通り特徴があり、これに基づき津波発生想定を行い、津波災害の防止に繋げる。

(1)県下における津波の特徴
  県下には、日向灘及び紀伊半島沖などを震源地とした地震により発生した津波が来襲した履歴があるものの、本市においては、内海の地形のより外洋で発生した津波に対して殆んど影響を受けていないところである。
しかし、文禄5年(1596年)に別府湾で発生した豊後大地震(マグニチュード推定7,0)による津波は、4メートルの推定波高により瓜生島が陥没し、
本市を始め別府湾周辺に被害が出たと記録されているところである。

(2)津波発生想定
津波は海底を震源地として発生した大地震により起こることが多いいが、海底地震の震源場所や地震規模、更には震源の深さと震源地における海底の深さ並びに海岸線の形態のより、津波の規模、階級や来襲時刻の周期が異なるとされている。
特に、本市の場合は、別府湾北部の比較的浅い海底に、活断層が集中している地域があるため、極めて近海の伊予灘及び別府湾を震源とするマグニチュード6,5以上の地震に起因する津波が発生したと想定するものとする。
県が推進している東南海、南海地震の調査結果から、本市における津波高は2〜3メートルと想定し甚大な人的、物的被害が発生するものとする。

(3)津波災害の予想
津波により避難が必要となることが想定される地区は、潮位などの関係から次の地区が想定される。
北新田、浜田町、亀川東町、上人ヶ浜町、北石垣字鴈屋沢津、船小路町、新港町、若草町、北浜一丁目、元町、浜脇一丁目

防災計画で別府市の責務について次のように記しています。

「観光立市として、市民のみならず本市を訪れた観光客及び外国人留学生などの、すべての防災を確立しなければならず、園責務は災害基本法第5条により次のとおり定められている。」
第5条
「市町村は、基礎的な地方公共団体として、当該市町村の住民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、関係機関および他の公共団体の協力を得て、当該市町村の地域に係る防災に関する計画を作成し、及び法令に基づきこれを実施する責務を負う。」
2 
「市町村町は、前項の責務を遂行するため、消防機関、水防団等の組織の整備並びに当該市町村の区域内の公共的団体等の防災に関する組織及び住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織(自主防災組織という)の充実を図り、市町村の有するすべての機能を十分に発揮するように務めなければならない。」
以上のことからも市の責任の重さが十分わかります。

地震は他人事ではないのです。出来る地震対策はあなた自身がすることが一番大事なことなのです。
今回もお読み頂き有難うございました。

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